永代経法要が勤められました。

5月24日(日)
永代経法要が勤められ、併せて専行寺維持会総会が開催されました、「永代経」は永代にわたって経典が読み継がれ、教えが伝えられていくことを願いとする法要です。これまで専行寺に縁のあったすべての方の仏事として、毎年この時期に勤められています。今年は三重県から藤本愛吉先生(正寶寺住職/京都大谷専修学院 元指導主事)にご出講いただきました。

「“出会い”と“ゆきちがい”。人生の問題をこういう言葉で考えていくのだと教えられました。私たちはどうしてもゆきちがう。ゆきちがう因を持っている。親鸞聖人が学ばれて大切にされた「凡夫」の自覚、仏さんが目覚めた言葉です。私たちは教えに会わないと自分がどこにいるかわかりません。この心がゆきちがいを生むとわかっていれば対立していかない。対立しても元に戻っていける。そのことを生活の中で確かめていくのです。親鸞聖人は比叡山の常行三昧堂で一人で修行しておられました。それよりもはるかなる修行が生活のど真ん中というものです。人がいる。友がいる。夫婦がいる。子供がいる。爺ちゃん婆ちゃんがいる。私たちははるかなつながりの中で生きている。念仏は、その一緒に生きる場で学んでこそ深く学べるのです。生活に開くような学びをお互いにしていけたらなあと思います」

京都の学校で共同生活を送り、共に学ばせていただいた先生の言葉は心に響きました。
次回の定例法要は、7月5日(日)お盆法要(法話・竹部俊惠先生)です。ぜひお参りください。

永代経2015法話
永代経2015おとき永代経2015 阿弥陀経

「仏具お磨き奉仕」「輪読会」「生を見つめるための入棺体験会」が開催されました。

5月21日(木)
午前中は「仏具お磨き奉仕」。午後には「輪読会」。そして夜には「生を見つめるための入棺体験会」が開催されました。いろいろな形で仏教にふれていただいた1日でした。

「仏具お磨き奉仕」
本堂に置かれている花瓶やローソクの燭台などの真鍮製仏具をすべて下ろし、ひとつ一つ丹念に磨いていただく奉仕作業です。真鍮ですので磨くと見事に輝きを取り戻します。今回は12名の方にご協力いただきました。おかげさまでピカピカの仏具で法要を迎えることができました。皆様ありがとうございました。
専行寺では年6回の定例法要の前に「仏具お磨き」をお願いしています。奉仕活動を通して、仏さまをより身近に感じていただければ幸いです。終了後は書院でのランチタイム。もちろんお手伝いいただけるお時間だけのご参加でも結構です。
次回は7月1日(水)10時から。皆様のご協力をお願い致します。

お磨き2 2015・5
お磨き2015・5

「輪読会」
現在は『同朋新聞』(真宗大谷派発行)『サンガ』(東本願寺真宗会館 首都圏広報誌)などをご一緒に読み、感想を語り合っています。
「“教えとは鏡である”と善導大師は言いました。それは自分にとって都合のいいものを映してくれる鏡ではなく、嫌なところ、見たくないところも含めて、自分の存在の事実を知らせてくれる鏡なのでしょう。〈中略〉私たちは誰だって美しいものに囲まれて、快適に生きていたいと考えます。しかし仏教とは人間を理想に近づける為の教えではありません。自己と和解する―この生き難い現実の中で、罪悪深重、煩悩具足であるという人間の事実を教えられながら、それでも目を背けず、自分自身と向き合っていく道であると私は思います」(『サンガ』仏さまからの便り「経教はこれを喩ふるに鏡のごとし」より)
こんな文章が今回の話し合いのひとつの手がかりとなりました。学習会というよりも、感想や日頃からの疑問点などを率直に語る会です。お気軽にどうぞ。

輪読会2015・5

 

「生を見つめるための入棺体験会」(“これから楽交”とのコラボ企画)
専行寺の「入棺体験会」は、いわゆる「終活」とは異なるものです。入棺を体験して、ご自分の葬儀をイメージし、その準備をすることを目的としているわけではありません。照明を落としたお灯明だけの本堂で、おひとりずつ心静かに礼拝し、お棺に入っていただいています。そのことから「死から生を見つめる眼」をいただくひとつの手がかりが生まれることを願って開催されています。毎回、若い方々が多く参加してくださっています。日程は➀挨拶 ➁環境にやさしいお棺「エコフィン」の説明 ➂入棺体験 ➃座談(感想) ➄プチ法話 です。
「夫婦どちらが先かわかりませんが、いつかこうしてお棺の蓋を閉める時が必ず来る。わかっていることでしたが、目を閉じている夫の顔を見てドキッとしました」小さなお子さんを連れてご夫婦で参加してくださったお母さんがこんな感想を聞かせてくれました。
「生のみが我らにあらず、死もまた我らなり。我らは生死を並有するものなり」明治の親鸞と呼ばれた清沢満之は、生きることだけでなく、死することもまた私たちのいのちの厳粛な営みであると語られました。「死から生を見つめる眼」をいただくこと、人間の思いがまったく届かない「死」から「生」を受け止め直す智慧。それが仏教の眼です。いま「終活」がブームといわれていますが、ほんとうの意味での「終活」は、その眼をいただくところから始まるのではないでしょうか。

入棺体験4 2015・5
入棺体験2015・5

5月・6月の行事案内

5月

◆「仏具お磨き奉仕 」

5月21日(木)10時~12時(作業終了後、昼食)

※作業しやすい服装でお出かけください。昼食は寺で用意します。

※ご奉仕の可能な時間だけのご参加でも結構です。ご協力をお願いします。

 

◆「輪読会 」

5月21日(木)13時~14時30分(上記の奉仕作業日の午後。昼食後に開催)

 

◆生を見つめるための「入棺体験会」(申込制)

5月21日(木)19時~20時45分

〈日程〉➀挨拶 ➁環境にやさしいお棺「エコフィン」の説明 ➂入棺体験 ➃話し合い(軽食あり) ➄プチ法話

※私たちは「生死一如」のいのちを生きています。ふだん眼を背けている「死」というものにきちんと向き合ってみると、おのずと自分の「生」を見つめる眼が与えられます。いま終活ブームといわれていますが、ほんとうの意味での「終活」は、その眼をいただくところから始まるのではないでしょうか。毎回、初めてお寺に足を運ぶ方々も参加されています。どうぞお気軽にお出かけください。

※「生き方」と「逝き方」を楽しく学び合うコミュニティ“これから楽交(がっこう)”と専行寺とのコラボ企画です。

※お申込みは専行寺へどうぞ。

 

◆「永代経法要」

5月24日(日)11時~15時

〈日程〉法話・お斎(食事)・勤行

〈法話〉藤本愛吉 先生(三重・正寶寺住職/京都大谷専修学院 元指導主事)

※永代にわたってお経が読み継がれ、教えが伝えられていくことを願って勤められます。どなたもご自由にお参りください。

 

6月

◆「真宗大谷派東京教区 同朋大会」

6月2日(火)13時~16時 (文京シビックホール・大ホール)

〈記念講演〉高史明 先生(作家) 講演後、パネルディスカッションも行われます。

〈参加費〉1000円(全席自由席)

※専行寺が所属している真宗大谷派東京教区の大会です。お誘い合わせてお出かけください。

 

◆New!お寺でカラダもリフレッシュ!「ピラティス教室」(申込制)

6月12日(金)13時~14時(下記の仏教入門講座開会前に開催します)

〈指導〉竹井景子さん(ピラティス&ジャイロキネシス トレーナー /ダンス インストラクター)

※ヨガと同じストレッチ効果とともに、体幹の筋肉を鍛え、脊柱や骨盤も整えていく「ピラティス」。普通に生活しているだけでは失われていく筋力を回復させてくれます。トレーナーの竹井景子さんは専行寺ご門徒のお嬢さんです。一人ひとりにあったトレーニングで指導してくださいます。

※お申込みは専行寺へどうぞ。

 

◆「仏教入門講座」

6月12日(金)14時30分 ~16時

〈法話〉「正信偈のこころ」海 法龍 先生(長願寺住職 / 首都圏広報誌『サンガ』編集委員)

※これから仏教を聞いていきたいという方にもわかりやすい入門講座。偶数月開催。


2015年5月の言葉

正しいことを
言うときは
少しひかえめに
するほうがいい

正しいことを
言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい

吉野弘