「仏具お磨き奉仕」「輪読会」「生を見つめるための入棺体験会」が開催されました。

2015年05月28日

トップ > お知らせ > 「仏具お磨き奉仕」「輪読会」「生を見つめるための入棺体験会」が開催されました。

5月21日(木)
午前中は「仏具お磨き奉仕」。午後には「輪読会」。そして夜には「生を見つめるための入棺体験会」が開催されました。いろいろな形で仏教にふれていただいた1日でした。

「仏具お磨き奉仕」
本堂に置かれている花瓶やローソクの燭台などの真鍮製仏具をすべて下ろし、ひとつ一つ丹念に磨いていただく奉仕作業です。真鍮ですので磨くと見事に輝きを取り戻します。今回は12名の方にご協力いただきました。おかげさまでピカピカの仏具で法要を迎えることができました。皆様ありがとうございました。
専行寺では年6回の定例法要の前に「仏具お磨き」をお願いしています。奉仕活動を通して、仏さまをより身近に感じていただければ幸いです。終了後は書院でのランチタイム。もちろんお手伝いいただけるお時間だけのご参加でも結構です。
次回は7月1日(水)10時から。皆様のご協力をお願い致します。

お磨き2 2015・5
お磨き2015・5

「輪読会」
現在は『同朋新聞』(真宗大谷派発行)『サンガ』(東本願寺真宗会館 首都圏広報誌)などをご一緒に読み、感想を語り合っています。
「“教えとは鏡である”と善導大師は言いました。それは自分にとって都合のいいものを映してくれる鏡ではなく、嫌なところ、見たくないところも含めて、自分の存在の事実を知らせてくれる鏡なのでしょう。〈中略〉私たちは誰だって美しいものに囲まれて、快適に生きていたいと考えます。しかし仏教とは人間を理想に近づける為の教えではありません。自己と和解する―この生き難い現実の中で、罪悪深重、煩悩具足であるという人間の事実を教えられながら、それでも目を背けず、自分自身と向き合っていく道であると私は思います」(『サンガ』仏さまからの便り「経教はこれを喩ふるに鏡のごとし」より)
こんな文章が今回の話し合いのひとつの手がかりとなりました。学習会というよりも、感想や日頃からの疑問点などを率直に語る会です。お気軽にどうぞ。

輪読会2015・5

 

「生を見つめるための入棺体験会」(“これから楽交”とのコラボ企画)
専行寺の「入棺体験会」は、いわゆる「終活」とは異なるものです。入棺を体験して、ご自分の葬儀をイメージし、その準備をすることを目的としているわけではありません。照明を落としたお灯明だけの本堂で、おひとりずつ心静かに礼拝し、お棺に入っていただいています。そのことから「死から生を見つめる眼」をいただくひとつの手がかりが生まれることを願って開催されています。毎回、若い方々が多く参加してくださっています。日程は➀挨拶 ➁環境にやさしいお棺「エコフィン」の説明 ➂入棺体験 ➃座談(感想) ➄プチ法話 です。
「夫婦どちらが先かわかりませんが、いつかこうしてお棺の蓋を閉める時が必ず来る。わかっていることでしたが、目を閉じている夫の顔を見てドキッとしました」小さなお子さんを連れてご夫婦で参加してくださったお母さんがこんな感想を聞かせてくれました。
「生のみが我らにあらず、死もまた我らなり。我らは生死を並有するものなり」明治の親鸞と呼ばれた清沢満之は、生きることだけでなく、死することもまた私たちのいのちの厳粛な営みであると語られました。「死から生を見つめる眼」をいただくこと、人間の思いがまったく届かない「死」から「生」を受け止め直す智慧。それが仏教の眼です。いま「終活」がブームといわれていますが、ほんとうの意味での「終活」は、その眼をいただくところから始まるのではないでしょうか。

入棺体験4 2015・5
入棺体験2015・5