11月24日から26日にかけて秋の参拝旅行に出かけてまいりました。
往復とも北陸新幹線を利用した今回の旅、初日は富山県南砺の五箇山、妙好人「赤尾の道宗」ゆかりの行徳寺と世界遺産・相倉合掌造り集落へ。2日目は井波彫刻の粋を集める真宗大谷派井波別院・瑞泉寺と城端別院・善徳寺、そして版画家・棟方志功ゆかりの福光へ。志功が戦時中疎開していた光徳寺と福光美術館では大胆かつ荘厳な作品の数々を拝観することができました。3日目は東尋坊から蓮如上人(本願寺八代)ゆかりの吉崎御坊と金沢・兼六園へ。
富山県南砺地方では綽如上人(本願寺五代)・蓮如上人以来の伝統として「講」と呼ばれる寄り合いの場で念仏の教えが相続されてきました。今でもその教えのもとに互いに支え合いながら暮らす「結(ゆい)」「合力(こうりゃく)」と呼ばれる精神が人々を繋いでいます。棟方志功の心に響き、柳宗悦の民藝美論にも新たな方向性を与えたといわれるこの地の精神風土。「土徳」と呼ばれるものにふれた気がした旅でした。